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今日はBC Provincial Election、そして、グリーンエナジーとしてのPlutonic Power

May 12, 2009

今日はBC州の選挙です。BC州の主な政党は、BC LiberalとNDP(New Democratic Party)、そして、最近出てきたのがGreen Partyです。今BC州の政権を担っているのはBC Liberalでゴードン・キャンベルがプレミア。これに大きく対抗しているのがNDPでキャロル・ジェイムズです。

2001年にNDPからBC Liberalに政権が移ってからと言うもの、BC州は大きく経済的に成長しました。それは世界の気(エネルギー)の流れやバブル(2007年までのオイルマネーなど)が手伝ったのも大きくあると思います。
ですがその反面、BC州の最低賃金はずっと8ドルから変わらず、また、病院などの問題(待ち時間の長さや、ナース、医者の手が足りない)、教育関連における施設、予算などの問題、母子家庭、老人に対するサポートなど、そういった問題が出てきているのを対抗馬のNDPから突きつけられている状況でした。

そんな折、昨年から実施され始めたBC LiberalのCarbon Taxで更にヒートアップ。NDPの最近のキャンペーンは、このCarbon Taxと最低賃金、そして教育関連、老人、シングルマザーへのサポート、また、BC州では元々林業が盛んな場所なのですが、この不況で林業が全く駄目になり、林業に従事していた人々がレイオフされるどころか、林業自体の会社がクローズしてしまい、そういう雇用問題もあることから、Take Back BCをスローガンにキャンペーンしていました。そして、何かと言えば、おなじみのBroken Promises, Gordon Campbellと言うのがNDPのキャロル・ジェームズです。

BC Liberalはと言うと・・、キャロル・ジェームズにかなり押されぎみな感じの昨今ですが、選挙間際にキャンペーンで聞こえてきたのが、”Plutonic Power”。よく聞いてみると、NDPがが政権を得た場合は、BC Liberalが推し進めているグリーン・エナジーへのプロジェクト(Plutonic Power)がストップされ、環境変化に対する対策がなされない、ましてや、このプロジェクトがストップされることでグリーン・エナジーに関連する雇用が絶たれ、アルバータ州から輸入されている石炭でのエネルギー創出を続ける羽目になる、しかし、これからはBC州はエネルギー自立の道を歩むべきだ、と言うような感じでした。

ここで、”Plutonic Power”という言葉をラジオで聞いて、英語力のない私は、え~何で?BC Liberalはここに来て原発(Nuclear = Plutonium)を推し進めたいの?しかも、Nuclear PowerをPlutonic(Plutoniumと勘違い・・) Powerなどという言葉に代えてまで?という誤解をしてしまい、ラジオでそのキャンペーンCMを聞くたびに、2日くらいずっと、何でBC Liberalは今さら原発(Nuclear Power)なんだ?悲しい~!これはプロパガンダなのか?などと思っていたのですが、gooの辞書でPlutonicを調べたところ、「《地学》〔岩石{がんせき}などが〕深成{しんせい}の、地下{ちか}の深い所で作られた」という意味だと言う事がわかり、私の大きな勘違いだったと言うことがわかったのでした・・。しかも、Plutonic PowerというのはBC州にある会社の名前で、ここの会社がこのグリーン・エナジー・プロジェクトを推し進めているのでした。

BC州は水に恵まれた場所で、雨が沢山降ります。しかも、山が沢山あり、その山々を流れる水が豊富です。”Plutonic Power”のサイトを少し読んだのですが、どうやらこの地政学的な特徴をうまく利用し、流れる川のエネルギーを発電に利用しようというようなもののようです。BC州ではこれまでも主にダムなどの水力発電で電力をまかなっており、そのためBC州の電力会社の名前はBC Hydroですが、このテクノロジーを使うようになれば、また、水が豊富な環境が許す限り、グリーンエネルギーで電力を自給できる日が来るかもしれません。と言っても、詳細を知らないので、どれほどグリーンなのかはわかりませんが・・。

あと数時間で選挙結果です。

【追記:選挙はBC Liberalが勝ちました。】

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